革の風合いを生かしたミニマルトート
僕たちはセレクトショップでありながら、別注商品やオリジナル商品の企画や開発も行っている。
ゆえに商品を選定するときには、使われているパーツの形状やデザインの年代、素材の加工や出どころまで細かく見てしまう。
そうすると、極まれにその全てに理由を持つモノに出会うことがある。
それがROLLING DUB TRIO(ローリングダブトリオ)だ。
ローダブといえば靴というイメージがあるかもしれないが、実はラゲッジレーベルという主にリュックやカバン小物入れ等を提案するラインが存在する。
非常に撥水性の高く、しなやかで上質。ヌバックのような質感の高密度ミリクロスや肉厚で耐久性の高いオイルドバケッタレザーやホースレザー等、機能的、かつ長く愛用できる物を世に送り出している。
今回セレクトしたのはイタリア産ホースハイドを使用した、オールレザーのトートバッグ。
密な繊維組織と自然な滑らかさが生み出す雰囲気はカウハイドとは一味違ったオーラを醸し出す。
そして、革本来の風合いを最大限生かすために無駄な装飾はせず、極力シンプルに製作している。
華やかさというより、どこか落ち着きのある凛とした佇まいにまとめあげているのは浅草発のジャパンブランドたる所以であろう。
手で持つか、肩に掛けるかの二択のトートバッグにおいて、軽さは重要なウェイトを占める。
いくら見た目がかっこよかったとしても、重くて普段使いしにくければ意味がない。
そこであえてライニングを設けず、一枚革を使用することでしなやかさと軽さを実現。
かっこよさと軽さを両立し、かつコシのある革を使用することで耐久性も確保。
これならヘビロテ間違いなし。
広く取られたマチによって、収納力も高い。
ノートPCやタブレット、書類等も入るし、1泊2日くらいの旅行ならこれ一つで十分。
内部には小物用のポケットと、鍵などを付けることができるリーシュコードを配置。
さらにストラップの根本と両脇のスナップでバッグの口を閉じ、薄くコンパクトにすることができる。
実用的な面はもちろん、見た目もスマートにうつるグッドなディティールだ。
ミニマルでありながらも、飽きが来なくてずっと使いやすい。
そして何よりホースハイド特有の経年変化をより実感しやすく。
革の本質を理解し、ユーザーに対して真摯に向き合い続けるローリングダブトリオだからこそ生み出せる最上無二のプロダクトである。