TROMPE L'OEIL DENIM SWIM SHORTS
トロンプルイユ デニム スイムショーツ

本物と見紛うほどの精巧な作りをした水陸両用ショーツ

2017年に大阪を拠点としてスタートしたブランド、TOLQ（トルク）。
TOLQというブランド名は、”企み”を示す単語”plot”からの造語。”plot”の文字を視点を変えることで”tolq”に変化する。
それは「視点を変えて生まれるデザイン」というブランドの創作理念を表現している。
ブランドコンセプトはボーダレス。希少なヴィンテージプロダクトをトロンプルイユ（騙し絵）のような手法で転写したアイテムを展開し、人々の固定概念によって生じるリアルとフェイクの境界線を曖昧にする。

芸術大学出身のデザイナー中垣氏はスペインの芸術家、サルバドール・ダリの作品から着想を得て、ヴィンテージデニムを再現する手法として転写プリントを使ったトロンプルイユ（騙し絵）に行き着いた。
その再現度たるや、凄まじいレベル。
ぱっと見だけでは、どこからどうみてもリアルヴィンテージにしか見えない。
ヴィンテージの転写アイテム以外にも活動の拠点が大阪の人らしい「大喜利感覚」の洒落っ気が効いたアイテム達は見た時と手に取った時のギャップが存分に楽しめる。
TOLQが創り出す斬新、かつタイムレスなアイテムから目が離せない。

ヴィンテージ業界を牽引する存在として原宿のとんちゃん通りに店を構える“BerBerJin（ベルベルジン）”。
同店の顔役でもあるディレクター藤原裕氏監修の元、藤原氏が後世に残すべきだと思うヴィンテージを転写によって視覚的に複製していくARCHIVESと呼ばれるライン。

モデルは大手ヴィンテージショップACORN VINTAGEが所有する1960年代のXXデニムをカットオフしたショーツ。
股のカンヌキ留めがあることから最初はBIG Eのタイプものかと思ったのだが、ベルトループが中央から向かって左に少しずれて取り付けられた通称「オフセットベルトループ」など、XX特有のディティールも見られるため、どうやらこれはXXからBIG Eの移行期モデルだと推測される。
転写プリントながら、細部のディティールの再現度も素晴らしく、切りっぱなしの裾の繊維の表情まで見て取れる。

デニム部分をプリントした生地は水着として使われている吸水速乾素材を使用。
裏地にはポリエステルのメッシュ素材を使用しているため、通気性も良く、水陸両用ショーツとして活躍する。
夏でもデニムを穿きたいけど通気性も悪くて暑いし、見ている人まで暑苦しくさせてしまいそうなので気軽に穿けない。
このショーツはそんな悩みを解決するのにうってつけだ。

さらにこのデニム生地を転写した巾着バッグも付属。
持ち運びにも便利だし、バッグ単体で小物を入れて使うにもちょうど良い。

ただのレプリカではなく、レプリカの解釈を広げた新しいレプリカ。
その新たな価値観を体感してもらいたい。