さらっと羽織れて、機能的。
1894年、ジョン・バブアーによりイングランド北東部サウスシールズで創業したBarbour(バブアー)。
港湾労働者や船乗りのために開発されたワックスドクロス製ジャケットは、高い防水性と耐久性を備え、過酷な環境下で信頼される実用着として評価を高めていった。
その機能性はやがて、ハンティングやフィッシング、乗馬といった英国のカントリー・スポーツの分野へと広がる。
実用性を基盤とした装いはカントリー・ジェントルマンのスタイルを象徴する存在となり、英国を代表するライフスタイルブランドとしての地位を確立した。
現在ではアウトドアユースにとどまらず、伝統的なデザインと確かな機能性を併せ持つウェアとして、ファッションの分野においても幅広い支持を集めている。
Barbourのラインナップの中でも、Bedaleが乗馬、Beaufortが狩猟、Speyがフィッシングといった用途を持つのに対し、TRANSPORTは移動を想定したモデルである。
マウンテンバイクに乗る人々からインスピレーションを得て誕生し、動きやすさを意識した設計が特徴だ。
その丈感は最も短いSpeyより長く、定番のBedaleより短い絶妙な位置。
これは、そのTRANSPORTをベースにナイロン素材で仕上げたモデル。
オイルドジャケットとは異なる軽さと扱いやすさを備え、日常でも着用しやすい仕様となっている。
デザインの核となるのは、Barbourを象徴するディテール。
襟には細畝のコーデュロイを採用し、首元にはチンストラップを装備。
襟を立てて留めることで防風性を高めることができる。
フロントはジップに加えてスナップボタン付きの前立てを重ねた仕様で、クラシックなワックスジャケットの意匠を受け継いでいる。
ジップにはボディと同色のオリジナルジップを採用している。
袖は肩の可動域を確保するラグランスリーブ。
身幅にゆとりを持たせたボックスシルエットと短めの着丈によって、リラックス感のあるバランスに仕上げられている。
袖口は半周のみゴムを入れた仕様で、すっきりとした印象を保ちながらフィット感も確保している。
フロントには斜めに配置されたウェルトポケットを備え、左ポケットには同色のBarbourロゴ刺繍を配置。
主張を抑えたディテールが、全体の上品な印象を引き立てる。
さらにポケット裏にはベルクロ付きの内ポケットも備え、小物の収納にも便利。
背裏にはタータン柄のメッシュライニングを配し、脇下にはベンチレーションを配置。
通気性にも配慮された構造で、軽い着心地を保ちながら快適性を高めている。
裾にはドローコードを備え、シルエットの調整も可能だ。
素材には軽量なナイロンを使用。
撥水性を備え、天候を気にせず着用できる扱いやすさも魅力となっている。
Barbourの伝統的なディテールを受け継ぎながら、軽さと扱いやすさを備えた現代的な一着である。