究極の素材をシンプルにまとう
仕立ての良いシャツの様に美しいステッチワークと伝統的で少しゆったりとしたシルエットに素朴で味わいのある生地。
そして何よりも、肌に触れた瞬間に感じる心地よさ。
究極のアンダーウェアを生み出すジャパンブランド、Olde Homesteader(オールドホームステッダー)。
そのOlde Homesteaderの姉妹ブランドとして誕生したのがOlde H&Daughter(オールドエイチアンドドーター)。
Olde Homesteaderが丁寧に培ってきたモノづくりへのこだわりはそのままに、女性らしいアイテムへと昇華されています。
このカットソーもそのこだわりを存分に詰め込んだもの。
生地はスビン(スヴィン)コットン地。
これが、高級綿として知られる超長綿の中でもさらに希少な超々高級綿。
どのくらい希少かというと、世界で生産されているコットンが年間約2,500~2,700万トンなのに対し、スビンコットンはわずか200トン。
割合でいうと全体の0.0008%ほど。
その理由が、生育条件が厳しさから南インドの一部の地域でしか生産できないうえに、摘み取るまでに時間がかかってしまうから。
そんなに希少なコットンだから、価格だって安くない。
それにも関わらず多くのデザイナーがスビンコットンにこだわり続けているのは、それだけの価値があるから。
その艶はまるでシルクの様に上品で美しく、肌触りはカシミヤの様にしっとりと柔らかい。
その差は歴然で、他のコットンとの違いは着てすぐに分かる。
展示会で初めてこのカットソーに袖を通したとき、真っ先に感じたのは滑らかさ。
生地がスーッと肌の上を滑るイメージ。
もちろん、ただスビンコットンを使ったというだけではありません。
そのデザインや仕立てにはOlde Homesteaderが培った技術がギッシリと詰め込まれている。
縫製に使用した糸は、首回りの表面だけが特殊な糸で他は全て綿糸。
特殊な糸は伸びにくいけど質感が生地に馴染みにくく、綿糸は馴染みが良いけど比較的ヨレやすい。
だから、ヨレやすい首回りの表面にのみ特殊な糸を使い、肌に触れる部分は綿糸で統一しているという訳。
さらに、肩回りはシームレスだから肩や腕を動かしたときにストレスを感じにくい。
肩回りをシームレスにした分ホールガーメントではないけれど、脇のロックがとても細いから着心地に影響しにくい。
さらに、ネームも全てコットンというこだわりよう。
正直、レディースブランドでここまで見えない部分にこだわっているブランドは多くはない。
Olde H&Daughterはメンズブランドの中でも特に生地と縫製に妥協の無いOlde Homesteader生まれ。
だからこんなにも職人芸を感じることができるのだ。
デザインはというと、これも50~60年代のビンテージを意識したもの。
ゆるっと余裕のある着こなしを生み出すドロップショルダ―と長くラウンドした裾。
サイズ感は高級素材を惜しみなく使い、タップリと余裕を持たせたもの。
リラックスモードを演出しながら、存在感を発揮している。
スビンコットンを使用したアイテムは、「スビンコットンを使用している」ことが最終目的地。
もちろんそれは、スビンコットンがあまりにも魅力的だからなのだけれど、これは違う。
あくまでも選択肢の1つがスビンコットンな訳で、カットソーとして精密な計算の上で成り立っている。
着た瞬間に背筋が伸びる服は少なくないけれど、肩の力が抜けて深呼吸したくなる様な服は多くはない。
このカットソーがまさにソレ。
肌が喜ぶスビンコットンを、存分に楽しみたい。