強く、女性らしく
1905年、アメリカはミネソタ州で創業したRED WING(レッドウィング)。
すでに靴づくりのスペシャリストであったチャールズ・ベックマンと14人の仲間によって設立されたレッドウィング。
と、普通ならブランドの創業から特徴までを紹介するのがいつもの流れ。
だけど、レッドウィングに限ってはそれ不要。
90年代にとんでもないムーブメントを巻き起こし、男性を中心に制服状態だったレッドウィング。
わざわざ説明する必要がないくらい定番中の定番だ。
ただし、これはメンズに限っての話かもしれない。
女性にとってレッドウィングの名前は知っていても、男性ブランドだったり、アメカジの印象が強いかもしれない。
でも、私は思うんです!
レッドウィングのレディースは、かなりイイ!!
このHARRIET(ハリエット)はバランスが秀逸。
世の中にサイドゴアブーツは山ほどある。
それだけ使いやすく、重宝するデザインだからだ。
じゃあ、どのブランドのどのモデルを選べば良いのかというと意外と難しかったりする。
だけど、このハリエットを選ぶのには明確な理由がある。
まず、アメリカで生産しているところ。
正直、アメリカでモノを作るとどうしても原価が高くなってしまう。
でもやっぱりアメリカ製じゃないと作れないものもある。
繊細さや丁寧さを得意とする日本製と違い、アメリカ製は頑強さや機能性を重視する。
だから1点1点どれも同じじゃないし、味の出方も面白い。
そして製法。
一生履ける靴としてソールの張替えができるグッドイヤーウェルト製法を採用。
パーツも多くなるし、作業工程も複雑だから時間も手間もかかる。
でも、それだけ丈夫な靴ができる。
アメリカ製との組み合わせは、最高。
使用しているレザーは女性のために製造された柔らかく軽いバウンダリー。
馴染みやすく、履きやすいからレザーブーツに慣れていなくても問題なし。
使用したラスト(木型)は110番。
よくあるレディース向けのサイドゴアブーツより少しだけボリュームがある。
足指が縮こまり過ぎず、それでいて女性らしさも表現されている。
アウトソールにはビブラム・ミニラグタップを採用。
グリップ力と安定感があるから、歩きやすい。
ヒールやソールにボリュームがあるから、華奢になりすぎず合わせるボトムも選ばない。
しかも、アメリカ製でこのクオリティでこの価格はちょっとズルい。
よく、強さと女性らしさは相反するものとされることも多い。
ところがこのハリエットからは、それを同時に感じることができる。
そのバランスがちょうど良いから、とにかく使いやすい。
ヘビロテ間違いなしだ。