僕が思う、究極のトランクス -TRADITIONALPAID編-
Olde Homesteader(オールドホームステッダー)がスタートしたきっかけは、半世紀以上も前にアメリカで作られていたデッドストックのトランクス。
仕立ての良いシャツの様に美しいステッチワーク。
伝統的で少しゆったりとしたシルエットに素朴で味わいのある生地。
そして何よりも、肌に触れた瞬間に感じる心地よさ。
それは、いわゆる古き良き時代を象徴するもののようでもあり、大量生産が常識となった今だからこそ必要なもの。
日常で何気なく使われている「モノ」の本質に向き合い、本当にいいと思えるプロダクトだけを作っているジャパンブランドです。
アンダーウェアは、世の中に溢れています。
たくさんの種類があって、値段もピンキリだけど、人に見せる訳でもありません。
だからアンダーウェアへのこだわりは、究極の自己満足!
僕自身、アンダーウェアにこだわる様になったのはそれほど昔という訳でもありません。
正直、サイズと履き心地に不満が無ければ何でも良いと思っていました。
そう、Olde Homesteaderと出会うまでは。
Olde Plaidシリーズは30年代以前のアメリカのワークウェアに使われていた織り柄をモチーフとしたシリーズ。
使用している生地がOlde Homesteaderの中でも最も薄い生地です。
さらにこの生地、朱子織りという織り方で織られているので光沢があって滑らか。
しかも柔らかいから、肌触りも極上。
強度が弱いと言われている朱子織りだけど、Olde Homesteaderの場合はストライプ状に織ることでこの弱点も克服しています。
肌触りが極上だけど繊細だから扱いが面倒だとか、ラフに扱えるけどちょっとゴワゴワしているものは多いけれど、
この2つを兼ね備えているものは意外と少ない。
もちろん、それだけじゃありません。
洗うことで独特の凹凸が生まれ、生地全体に立体感が生まれるのもポイント。
正直、アンダーウェアにしておくのはもったいないです。
穿き心地や丈夫さを追求すると、最先端の生地にたどり着くことが多いかもしれません。
Olde Homesteaderの場合はそうではなくて、あえて手間のかかる当時の生地を目指している。
だから、穿いている内に愛着が増していく様な表情のある生地になるんです。
次に注目すべきは、縫製。
サイドとバッグの縫製が、なんとチェーンステッチによる巻き縫い。
確かに、この部分は力が加わりやすい要の部分だし、チェーンステッチの巻き縫いであれば強度は間違いない。
でも、チェーンステッチの巻き縫いって、かなり手間がかかってしまうんです。
確かに、こだわって生産されたシャツなどには採用されているけど、それを、この価格帯でやってしまうとは・・・!
さらに、前開きの下端にはカン止めによる補強ステッチが!
しかも、このステッチがデザインのアクセントにもなっているのがたまりません。
もちろん、日本製らしいこまやかな縫製が生み出すパッカリングも楽しみの1つ。
3つめはパターン(型紙)。
採用したパターンは、4枚のパーツを繋ぎ合わせたオリジナルのもの。
通常トランクスで4枚ものパーツを使うのは、ちょっと珍しい。
もちろん、パーツが多ければ多いほど手間がかかってしまうけど、このパターンのおかげで無駄なもたつきもありません。
4つめは、ウエストのゴム。
肌にゴムが直接あたると、ごわついたり痛くなったりしませんか?
その多くの原因は、ゴムの凹凸の凸の部分が肌に食い込むことによるもの。
ところがOld Homesteaderのトランクスを見てみると、ゴムが一番縮んだ状態でも凸凹ができていません。
実はこれ、針抜きのゴムを使用しているから。
このゴムがかなり良くて、肌があまり強くない僕でも荒れたりかゆくなったりしていません。
だまだ語りたいことはたくさんあるけれど、このトランクスを僕が一言で表すとすると「究極」。
生地も縫製もパターンもゴムも、どれをとってもトランクスの域を超えている。
ビンテージのシャツとか、こだわりのデニムパンツとか、そういったレベルなんです。
じゃあ、トランクスにそこまでする必要があるのかというと、今の僕は間違いなく「必要」と答えます。
それなりのアンダーウェアしか知らなかったときは、特に必要としなかったかもしれません。
でも、毎日穿くものだから違いは明確に出てくる。
もう、朝から違うんです。姿勢が良くなるというか、気分がピンっとなる。
単なるトランクスとして考えるのであれば、決して安くはありません。
でも、1つの製品としてクオリティを見たとき、とてもコストパフォーマンスに優れた商品だと思います。
パッケージもステキなので、プレゼントにもオススメです。