僕らが無理なく楽しめるヒールブーツ
僕たちはショップでありながら、別注商品やオリジナル商品の企画や開発も行っている。
だから商品を選定するときには、使われているパーツの形状やデザインの年代、素材の加工や出どころまで細かく見てしまう。
そうすると、極まれにその全てに理由を持つモノに出会うことがある。
それがローリングダブトリオだ。
このGLEANERSのベースはウエスタンブーツ。
ウエスタンブーツと言えばブラウン系が多く、装飾や色使いは派手。
それに尖った爪先と履く人やコーディネートを選ぶクセの強いブーツ。
ところがコレは一味も二味も違う。
ウエスタンブーツをエルメスのバッグなどに用いられるキメの細かいボックスカーフを使用し再構築。
色も単色のブラックにすることでエレガントな仕上がりに。
そう、僕らが無理なく楽しめるヒールブーツへと昇華させているのだ。
エレガントなサイドジップブーツの代表格、サンローランのチェルシーブーツの様な華奢なイメージはない。
エレガントでありながら、ワークブーツメーカーらしい無骨さも兼ね備えている。
アスリートは下半身が大事と言われるが、ブーツだってそれは同じ。
ナローなシルエットでありながらつま先は程よくシェイプ。
コバは張り出し、頑丈なステッチワークが施されている。
ヒールには革積み上げにBITLITEを。
ウエスタンモチーフながらもレザーソールではなく、耐久性、耐水性、歩行性も重視したVIBRAM#269を使用。
これは中性的なルックスの2枚目アイドルが脱いだらバキバキの体だったみたいなイメージ。
ヒールパーツは枯山水をイメージしたオリジナル。
1950年代のブーツに使用されたカナダのキャッツポーを模していながら、日本特有の文化を描いている。
細部へのこだわりを強く感じるディテールの1つ。
甲と踵の包み込む様なフィット感は心地よく、履き心地は格別。
それでいてドレスシューズの様にエレガントな色気のある佇まい。
同じサイドジップブーツのCASPERと比較しても全くの別物だ。