高級フィレ肉とデニムスカート
原宿の小さなマンションで誕生したLENO(リノ)。
LENOのものづくりはビンテージを元に製造時の歴史や背景を紐解くところから始まります。
生産の過程や素材の風合い、なぜそのようなデザインになったのかまで深く掘り下げている。
さらにLENOの場合はビンテージのアイディアソースをそのまま表現しているかというと、少し違う。
一度、紐解いてからLENOというフィルターを通して再構築されている。
そしてそのフィルターが着る人を引き立てている。
ビンテージがベースでありながら武骨さがなく、しなやかでカッコいい。
だから、LENOのアイテムは現代にもよく似合い、トレンドに左右されないんだと思います。
そんなLENOが手がけるデニムスカートがこのJENNY(ジェニー)。
一目見た瞬間におもしろい!と感じたこの5ポケットデニムスカート。
何がおもしろいって、作りがいちいち本格的。
使用している生地は、13.5ozのオリジナルデニム生地。
レディースブランドでは珍しい、しっかりとした肉感が特徴だ。
しかもこの生地、なんとセルビッチ(赤耳)!
セルビッチといえばデニムの1番端の部分のこと。
1枚のデニムの生地でも使えるものが少ない。
牛に例えるなら、シャトーブリアンとまでは行かずとも高級フィレ肉と言ったところ。
女子にはあまり慣れないかもしれないけど、この生地だからこそ育てる楽しみがある。
手にしたばかりの時にはインディゴ一色だったスカートが、履き続けると変化してくる。
履く人の体型に合わせて濃淡が生まれ、立体感が生まれる。
だからこのジェニーは履きたてよりも1年後、2年後、3年後の方がカワイイのだ。
フロントボタンはブランドオリジナル。
ジッパーフライで、使用したジッパーはWALDES。
そしてチェーンステッチ、隠しリベットに抜き打ちリベット。
縫製する場所によって分けられたオレンジとイエローのステッチ。
どのディテールをとっても抜かりなく、まるでメンズの本格的なデニムパンツの様に作り込まれている。
これはデニムスカートでやってしまうというのだから、もう完全にノックアウト。
少し短めの丈も新鮮で今っぽい。
スカート派派もちろん、パンツ派もぜひ手に入れたい1枚だ。