エモーショナルなNY感漂う
ニューヨークを拠点とする人気急上昇中のデザイナー、Emily Adams Bode (エミリー・アダムス・ボーディ) 。
BODE (ボーディ) は、多種多様な古風かつユニークなテキスタイルを、クラシカルで一際目をひくワークウェアのシルエットに仕立て上げている。
哲学とメンズウェアデザイン学の二つの学位を持つエミリーは、2016年のブランド設立後、一年も経たずに、メンズのニューヨークファッションウィークでコレクションを発表。
同ファッションウィークで初の女性メンズウェアデザイナーとなる。
エミリーは在学中から、世界中の歴史ある珍しい生地を探し、加工したりする技術を磨いていた。
それだけでは収まらず、最終的には自ら仕立てや直しを手がけていたそう。
そんな彼女が生み出すコレクションの元となるのは、100年以上前に作られたテーブルクロス、麻袋、ヴィクトリアンスタイルのベッドシーツなど。
そんな特別な生地を元に、ひとつひとつに愛情を込めて作られている。
実際に服を手に取ったときに、彼女の服に対する愛が伝わってきたのを覚えている。
生地の質感、クラシカルな雰囲気と鮮烈なデザイン。
僕もそんな彼女の世界観に瞬く間に惚れてしまった。
そんな彼女が手掛ける現代のかっこいい大人たちが注目しているブランドが、このBODEだ。
このジャケット、見れば見るほど物凄くこだわりが詰まっている。
デザインソースは1900年から1910年代頃の動物のアップリケが施された旗。
そこにエミリーの感性をタップリと加えワークジャケットとして生まれ変わったのがこのジャケットだ。
フロントにはイノシシのワッペンを、バックにはクマのワッペンが施されている。
これがなんとも言えずBODEらしくて最高にイイ。
もはや言葉などいらないかもしれない。
しかもこのワッペン、生地に1つ1つ手作業で縫い付けているのだ。
現代では、手縫いのディテールなどなかなかお目にかかることができない。
当然、時間もコストもかかるのだがこのクラシカルな雰囲気は手縫いだからこそ生まれる。
BODEは一切の妥協を許さないのだ。
シルエットは、伝統的なワークウェアを踏襲している。
襟は英国的スタイルであるスプレッドカラー。
襟足が長く、襟の開きは狭い。
ポケットは、ウェルトポケットで袖口はフォーマルなシーンに多く見受けられるバレルカフス。
フロントは重厚なYKKジッパー。
メカニックジャケットみたいな流行に左右されないクラシックヴィンテージな形がツボにハマる。
生地は心地良い柔らかなコットン100%のツイル生地を使用。
ドレープが出やすく、通気性が良いのでちょっとした羽織物が欲しい時には最適。
実際に着てみるとボクシーフィットの様でややクロップド丈、肩はドロップショルダー。
重ね着をしてもゆとりのあるサイズ感だからストレスなく着ることができる。
例えば、中にシャツを合わせて裾から覗かせるだけで極上スタイルが完成する。
ぜひ着るときにはバックボディに施されたBODEロゴをアピールして欲しい!
まるで子どものころから大切にしてきた宝物の様に、ずっと着続けることができるジャケットだ。