618から派生した新シリーズ314
1994年パリにてピエール氏によってスタート「ANATOMICA(アナトミカ) PARIS」。
ピエール氏は現代のセレクトショップの源となったショップ「GLOBE」とその延長上に「HEMISPHERE」を作った後に、
これまでの既成概念を打ち破りスタートしたのが、このANATOMICA。
その後、2008年にピエール氏と日本のアパレル界を代表する寺本氏が運命の出会いを果たす。
きっかけは、寺本氏がデザインしたサイドシームの無いデニムパンツ。
そのデニムパンツにピエール氏が感銘を受け、以降は寺本氏がデザインを、ピエール氏がディレクションを担当することに。
固定概念にとらわれず、フィッティングを重要視した普遍的で上質なものを作るために試着を繰り返し、
ミリ単位で修正を加え、生まれたのがANATOMICAのスタイル。
そこから生まれるのは、めまぐるしく変化するトレンドを重視したファッションとは異なる、何年にもわたってその価値を実感できるアイテムたち。
そんなANATOMICAから"618"シリーズから派生した新シリーズ"314"が登場。
618は黄金比(1:1.618)、この314は円周率(3.14)から由来している。
永遠に続くワードローブになるよう願って名づけられたLOTナンバーである。
1930年代 アメリカ DUDE RANCHES (牧場観光) 時代に生まれた世界初の女性用デニムを原型としたモデルになっている。
ボタンフライ仕様、股上下部のリベットなど随所にあるディテールはヴィンテージを忠実に再現。
腰部分のシンチバックもその内のひとつ。
気軽にウエストの調整が出来、シルエットもさらに美しくしてくれる。
さらによく見るとステッチがオレンジとイエローの2トーンで施されている。
これもヴィンテージを再現したディテールになっており、ここまで高い再現度は「さすが」の一言。
生地は8ozデニムのインディゴノンウォッシュ。
この程よくライトオンスな生地感は、春から秋にかけて使いやすく非常に軽やかで快適。
シルエットは股上がやや深く、ゆったりとした印象。
ただ、だらしなさなどは一切なく、あくまで「上品な太さ」である。
ANATOMICAならではの縫製や技術、シルエットへの拘りが垣間見える。
LOTナンバーの由来通り、永遠に愛される人気モデルとなるに違いない。