Lee + Free + Easy = Fleeasy
1911年、アメリカはカンザス州で誕生したジーンズブランド、Lee(リー)。
第一次世界大戦では米軍にユニフォームを供給していた、アメリカを代表するワークウェアブランドだ。
1926年に世界で初めてジッパーフライのジーンズを生産したのはあまりに有名。
わざわざここで語る必要はないほど、世界中から愛されているブランドだ。
今や日本の様々なジーンズショップで販売されているLeeのアイテム。
それだけ万人受けするものが多いからこそ、希少性を求める"服好き"からすると物足りなさを感じることもある。
そんな中、僕たちが取り上げたいのがこのFleeasy(フリージー)だ。
世の中には色々な価格帯の服がある。
多額のコストを投じて良い素材を使い、高くて良い服を作るのは難しくはない。
たくさんのアイディアと技術とセンスを投じて、良い服を適正価格で作るのが難しいのだ。
だから、このフリージーはとても魅力的なアイテム。
最大の特徴は、サイズという概念が無いこと。
体型、性別、年齢、全て不問。
これ1本でXS XXLサイズまで網羅してしまう。
その秘密は、ウエストの左右に配置したBAND ADJUSTER(バンドアジャスター)。
片手で簡単にウエストサイズを調整できる上に、調整できる範囲が広い。
幅広のベルトだから締め付け感もなく、しっかりとホールドしてくれる。
さらに、フロントとバックを独立して調整できるから「ここだけシワが寄ってなんか変!」という心配もない。
ここまで自由自在に調整できるのは、そう多くはないだろう。
その魅力は、ウエストの調整機能だけではない。
もう1つが秀逸なシルエットだ。
太もも周りはゆったり、膝から裾にかけて徐々にテーパードがかかっている。
これが絶妙で、普段はSサイズの女性が穿いてもXLサイズの男性が穿いても、誰が穿いてもバランスが良いのだ。
カラーも豊富にあり、デニム、ヒッコリーはコットン100%の生地を使用。
コットン特有の風合いや変化も楽しめる。
ソリッドカラーはコットンリネンの生地を使用しており、サラリと清涼感があり春夏にピッタリだ。
「誰もが穿けるサイズフリーのパンツを作ろう」
そう思い立ってから、この形が完成するまでに一体どれくらい試作を繰り返したのだろう。
共有する相手は誰でも良いし、コーディネートによってシルエットを変えても良い。
このフリージーはものづくりの魂が詰まった"良い"パンツだ。