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ダウンジャケットはなぜ暖かい?仕組みを簡単に解説

寒さを感じるのは、身体から放出された熱が外に逃げてしまうから。

ダウンジャケットは、その熱をダウンの中にある空気層にとどめることで、身体を温かく保ちます。

まるで温かい空気が身体の周りをコーティングしているようなイメージです。

つまり、ダウンジャケットが暖かい理由は「体温で温められた空気を閉じ込めて逃がさない」こと。

より多くの空気を留められて、その熱を逃がさないつくりのダウンほど、しっかりとした暖かさを感じられるのです。

グースダウンとダックダウンの違いって?

ダウンとフェザーの違い

ダウン… 胸のあたりから取れる羽毛で、タンポポの綿毛のようにふわふわとした部分。ボール状の羽枝が空気を含み、保温性を高めます。ダウンの割合が高いほどフィルパワーは高くなりますが、価格も高くなります。

フェザー… 翼などから取れる羽根。芯が湾曲していて弾力があり、崩れにくいのが特徴。ただし含む空気は少ないため、フェザーの割合が高いとフィルパワーは低くなり、価格は安く抑えられます。

グースとダックの違い

ズバリ、鳥の種類の違いです。

グース(ガチョウ)… ダックに比べて体が大きいため、より大きく上質なダウンを採取できます。価格は高いですがフィルパワーも高いです。

ダック(アヒル)… グースより体が小さく、採れるダウンも小さめ。安価で入手しやすいですが、フィルパワーは低めです。

羽毛の産地

水鳥の羽毛は、もともと寒さから身を守るために生えています。

そのため、寒暖差の激しい地域や寒冷地で採れるダウンほど良質といわれています。

代表的な産地は、
ポーランド、ハンガリー、カナダ、ロシア、中国 など。

一般的には、ヨーロッパ産のダウンが高品質とされています。

ホワイトダウンとシルバーダウンの違い

実は、色の違いだけで品質にはほとんど差がないといわれています。

ダウンのフィルパワーとは?数値の目安と選び方

「フィルパワー(Fill Power)」とは、ダウンのかさ高(ふくらみ具合)を数値で表したものです。

数値が大きいほど空気をたっぷり含むことができ、保温性が高く、軽くて暖かいダウンということになります。

逆に数値が小さいと、空気を含む量が少ないため保温性も低くなります。

フィルパワーの目安

フィルパワーはダウンの性能を示す重要な数値ですが、それだけで暖かさが決まるわけではありません。

どんなにフィルパワーが高くても、使われているダウンの量(充填量)が少なければ意味がないのです。

・600FP前後 … 一般的な品質
・700FP以上 … 高品質
・800FP以上 … 最高クラス



例えば、
・800フィルパワー × 20g のダウンジャケットよりも、
・700フィルパワー × 100g のダウンジャケットの方が、実際には暖かいといえます。

つまり、防寒力を考えるときは フィルパワーと同じくらい充填量も大切ということ。

ただし、この充填量はあまり公開されていません。

代わりに製品重量が表示されていることが多いですが、それには生地やファスナーなど部材すべての重さが含まれているため、ダウン自体の量を比較することはできません。

本当に比較したい場合は「充填量」の情報をチェックすることが大事です。

ダウンの弱点は水分。その対策は?

ダウンは高性能な素材ですが、唯一の弱点といわれているのが水分。

羽毛は細く繊細な繊維で、たっぷりの空気を含むことで暖かさを生み出しています。

しかし水に濡れると嵩(かさ)が減ってしまい、含める空気の量も減って保温力が落ちてしまいます。

この弱点を解消するため、最近では羽毛自体に撥水加工を施した「機能ダウン」が登場。

水に濡れても嵩が減らず、さらに洗濯後に乾きやすい、カビにくいといったメリットもあります。



(UDD=ウルトラドライダウン。水に入れても羽毛が水を吸わず、水を弾いて濡れません)

撥水と防水の違いは?

表地はフィルパワーと同じくらい大事

ダウンジャケットで表地は、いわば断熱材のような役割を果たします。

どんなにたくさんの空気層があっても、熱が外に逃げてしまっては意味がありません。

蓄えた温かな空気を外気や雨などから守るのが表地の役割なのです。

ダウンにばかり注目しがちですが、どんな表地を使っているかはフィルパワーと同じくらい重要。

アウトドアの現場では、ダウンをインナーに、その外側に「シェル」と呼ばれるレインウェアを重ね着するのが一般的。

こうすることで、ダウンジャケットに蓄えられた空気をしっかり守る仕組みになっています。

撥水と防水は別物

よく混同されがちな撥水と防水ですが、実はまったくの別物です。

防水… 水や風を通さない機能。
多くの防水生地は3層構造になっており、真ん中に防水フィルムを挟んでいます。
半永久的に水を通さず、同時に風もシャットアウト。レインウェアやシェルに使われることが多く、撥水や防風よりも高機能とされています。

撥水… 水を弾く機能。
生地表面に薬品をコーティングすることで水をはじきます。
ただし表面加工なので、洗濯などで効果は徐々に薄まりますが、撥水スプレーを使えば復活させられます。
軽い雨なら対応でき、さまざまな生地に応用されている便利な加工です。

ちなみに、防水素材に撥水加工を施せば「雨にも水にも強い」鬼に金棒の仕上がりになります。

防水透湿素材とは?

防水透湿素材とは、その名の通り防水性と透湿性を兼ね備えた素材のこと。

雨や水は通さずに、内側の汗や湿気は逃がすことができるという優れた性能を持っています。

ダウンから羽毛が出るのは不良品?正しい対処法

ダウンジャケットを着ていると、羽毛やフェザーが表地から出てしまうことがあります。

これはダウンジャケットの構造上、どうしても起こり得ることです。

羽毛が出る理由

ダウンジャケットの中には、ふわふわした「ダウン」だけでなく、芯のある「フェザー」も含まれています。

このフェザーは芯があるため、生地のすき間から突き抜けやすい性質があります。

また、ダウンそのものも非常に細かいため、表地の繊維から少し出てくることもあります。

対処法

羽毛が飛び出してきたときは、外側に引っ張らず、内側へやさしく押し戻してください。

引っ張ると生地の隙間が広がり、かえって抜けやすくなってしまいます。

ダウンジャケットは洗濯できる?家庭での洗い方と注意点

「ダウンは洗えない」と思っている方も多いかもしれませんが、実は家庭で洗濯することが可能です。

ただし、表地の素材や仕様によっては、家庭洗濯をすると中の羽毛が偏ったり、生地を傷めてしまう可能性があります。

そのため、お手入れの際は専門のクリーニング店にご相談いただくのが安心です。

詳しくはこちらをご覧ください。

ダウンジャケットを長持ちさせる収納とお手入れ方法

ダウンジャケットは正しくお手入れ・収納をすることで、より長く快適に着続けることができます。

着用後のお手入れ

・着たあとはすぐにクローゼットにしまわず、風通しの良い場所で陰干しをして湿気を飛ばすのが基本。

・汗や湿気をそのままにすると、羽毛がへたりやすくなったり、においやカビの原因になります。

保管方法

・オフシーズンに収納するときは、小さく圧縮せずゆったりと収納するのが理想です。

・圧縮袋に入れて長期間保管すると、羽毛がつぶれて復元しにくくなるため注意が必要です。

・クローゼットに吊るして保管する場合は、通気性のあるカバーをかけておくと安心です。

ダウンジャケットは大きめが良い?ぴったりが良い?正しいサイズ感の目安

どのくらいのフィット感がちょうどよいの?

タイトなフィット感だと、身体に押されてダウンの層が潰れてしまいます。

その結果、温かい空気をためておく層が減り、せっかくの防寒力が落ちてしまいます。

反対に大きすぎると、身体とダウンジャケットの間に隙間ができてしまい、体温が空気層に伝わる前に外へ逃げてしまいます。

防寒力という観点から見ると、ダウンの空気層が潰れず、かつ隙間ができないサイズ感がベストです。

アウトドア用のダウンジャケットが大きめの理由

寒冷地向けのアウトドアメーカーのダウンジャケットは、大きめに作られていることが多いです。

これは、中にフリースなどのインナーを重ね着することを想定しているためです。

一方で、薄手のダウンジャケットがタイトに作られているのは、シェルなどの下に着るインナー用途を想定しているからです。

もっと詳しいサイズ選びは?

体型や着用シーンに合わせた「サイズガイドチャート」もご用意しています。

具体的なサイズ選びの参考にしたい方は、ぜひこちらをご覧ください。

ダウンジャケットを選ぶときに大切な3つのポイント

ダウンジャケットの防寒力を比較するなら、「ダウンの品質(フィルパワー)」「充填量」「表地の機能」 の3点をチェックするのがオススメです。

特にフィルパワーと充填量は数値で表されるため、客観的に比較しやすいポイントです。

ここで注意したいのは、充填量と製品の重さは別物ということ。

充填量はジャケットの中に入っている「羽毛の量」を示すのに対し、製品重量は生地やファスナーなども含めた重さになります。

さらに、表地の機能も比較ポイントのひとつ。防水・撥水・防風などの機能性をチェックすることで、シーンに合った一着を選べます。

最近では、キャンプ用に開発された難燃素材を使ったものや、ストレッチ素材、クラシカルな雰囲気のウール素材など、多様なタイプのダウンジャケットも登場しています。

コーディネートやライフスタイルに合わせて選ぶのもおすすめです。


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