クラシカル、だけどエキセントリック
かつて、セレクトショップ「REDWOOD」でアメリカンスポーツウェア、ワークウェアをいち早くファッションとして提案したNEPENTHES(ネペンテス)の代表兼デザイナーの清水慶三氏によって、1995年に誕生した「NEEDLES(ニードルズ)」。
NEEDLESというブランド名は、ニードルという言葉の通り衣服を縫製する上で欠かせない「針」という意味も含まれているが、実は“Need-less”=“必要以上のものはいらない”というダブルミーニングの言葉だったりもする。
ワーク、アメカジ、ネイティブのスタイルを融合させた他には無い独特なデザインと、トレンドに左右されない芯のブレないブランドスタイルで発信し続けている。
著名人の愛用者も国内外問わず多く、海外では世界的ラッパーのASAP Rocky(エイサップ・ロッキー)やBTSのJUNG KOOK(ジョングク)。
国内では自身も公言するほどネペンテスブランドをこよなく愛する俳優の滝藤賢一、シンガーソングライターのあいみょん等、錚々たる顔ぶれが揃う。
秋冬シーズンの定番アイテムとして毎年高い人気を誇るMOHAIR CARDIGAN(モヘアカーディガン)。
モヘアカーディガンと聞いてイメージするのは、やはりNIRVANA(ニルヴァーナ)のカート・コバーンだろうか。
1993年の「MTV Unplugged」出演時に着用していた色褪せたグリーンのカーディガンは音楽好きなら一度は目にしたことがあるはず。
そもそも、モヘアとはアンゴラ山羊の毛から取られる天然素材のこと。
滑らかで生糸のような光沢とフワッとして柔らかな肌触りが特徴。また、ウールと比べて繊維が含む空気の量が多いため、保温性と吸湿性にも優れる。
高級感と暖かみを感じる長い毛足がチャームポイントだ。
ドーム状のボタンやパイピングのデザインなど、パターンや作りはヴィンテージを踏襲していて非常にクラシカル。
だが、そこにモヘアの発色の良さを活かしてエキセントリックな柄を落とし込むのがNEEDLES流。
他のブランドにはない華やかな雰囲気が僕たちの心を掴んで離さない。
今シーズンは全4柄。
オーソドックスなダイヤやオーナメントから、ブランドらしさを感じるハートやローズの柄までバリエーションも豊富。
一見派手だなぁと感じる柄でも、着てみると意外としっくり来たりするから侮れない。
軽くてサッと羽織れるので、秋口にはちょっとした羽織に。
冬はその特徴的な柄をインナーに差し込んで、コーディネートのアクセントに持ってくるのがオススメ。
流行り廃りのない、長く愛着を持って着ることができるアイテムである。