ファン待望!約3年ぶりのリストック。
1905年、アメリカはミネソタ州で創業したRED WING(レッドウィング)。
すでに靴づくりのスペシャリストであったチャールズ・ベックマンと14人の仲間によって設立されたレッドウィング。
と、普通ならブランドの創業から特徴までを紹介するのがいつもの流れ。
だけど、レッドウィングに限ってはそれ不要。
90年代にとんでもないムーブメントを巻き起こし、男性を中心に制服状態だったレッドウィング。
わざわざ説明する必要がないくらい定番中の定番だ。
今回紹介するスーパーソール 6インチ モック。
数あるRED WINGのモデルの中でも特に異彩を放つモデルの一つだ。
使用しているレザー、シューレース、ソール、すべてブラックで統一されており、かなりスマートな印象だ。
そんな中、モカ縫いのU字ステッチだけ白のステッチが走っている。
この白ステッチも独特な雰囲気を醸し出す要素になっているに違いない。
そして最大のポイントであるのが製法。
RED WING社が1970年代に開発し特許を取得した“スーパーソールウエルト製法”で成型されている。
当時アメリカのワークブーツ業界では、ソールを靴本体に接着してつけるセメント製法が主流となっていた。
セメント製法により、低コスト化に成功したものの、丈夫さやオイルドレザーが使えないなどの課題は残ってしまっていた。
そんな中、RED WING社が低コストかつ、従来の製法に劣らない丈夫さを追求し開発されたのがこの“スーパーソールウエルト製法”。
ソールとウエルトを縫い付ける代わりに、発砲ウレタンをソールの型に流し込みウエルトの周りまでしっかりと成型。
これにより低コストかつ従来の製法に勝るとも劣らない頑強な作りが実現した。
さらにセメント製法では使えなかった高品質のオイルドレザーも、スーパーソール製法なら問題なく使える。
しかも水の侵入しやすいウエルト部分が露出していないため、雨の日でも履けちゃうのだ。
このようにRED WING社ならではの発想と技術により生まれたのがこのスーパーソールウエルト製法なのだ。
#8133の凄さはそれだけじゃない。
発泡ウレタンのソールはグリップ力、耐摩耗性、クッション性にも優れており、なにより軽い!
インソールはレザーではなく、クッション性に優れた低反発ウレタン素材ポロンを使用しており、スーパーソール製法との相乗効果によりスニーカー並の履き心地の良さ。
そしてパーツの中で一番存在感のあるアンクルパッド。
ブーツの履き始めはどうしても履き口が足首に当たって気になっちゃうが、アンクルパッドのおかげで最初から快適に履くことが出来る!
使用しているレザーは耐久性のある「ブラック・クローム・レザー」。
ブラック・クローム・レザーは厚い塗膜を持っているため、レザー内のオイルが抜けにくく、他のオイルドレザーに比べてオイル塗布の必要性が低い。
さらにレザー芯まで黒く染められているため、傷がついてしまってもあまり目立たず、補色する必要もないのだ。
とは言え、しっかりケアすることにより永く愛用することが出来るのがRED WINGでもある。
使用している木型は細身のラスト326。
ワークブーツのディテールをしっかり盛り込んでいるが、細身の木型や黒で統一することによりスマートな印象を与えてくれる。
これだけのポテンシャルを持っていながら、このコストパフォーマンスは正直驚きを隠しきれない。
そして今回の入荷は約3年ぶりのリストックとなる。
是非この機会に自分の足で体感してみてほしい一足だ。