歳を重ねても着続けたいデイリーウェア
SOFT GOODS(ソフトグッズ)は、2018年にアメリカはミシガン州デトロイトでスタートしたスウェット・カットソーブランド。
地元デトロイトに自社工場を持ち、この工場でパターン作成・裁断・縫製までのすべての生産作業が行われている。
ブランドのこだわりは「スローファッション」。
何年も着ることのできる製品を目指し、最高品質の素材と構造で耐久性と着心地の良い製品作りを行っている。
また、地域のコミュニティを大切にし、積極的に雇用機会を生むなど、アメリカにおけるアパレル産業の発展にも力を入れている稀有なブランドだ。
オーセンティックなクルーネックスウェットはすべて米綿を使用しており、非常に目の詰まった生地でありながら、ガシッとしたTHE アメリカンスウェットという感じではなく、ふんわりと空気を含んだ上品な柔らかさを感じる質感。
裏地は裏起毛となっているため、一枚で着ても暖かい。
9ozと程よい中厚地なのでレイヤードで重ねても嫌なゴワつきもないし、使い勝手はすこぶる良い。
品が良いだけかと思いきや、パターンやシルエットはアメリカらしさ満載。
広めに取られた身幅とアーム、長めの袖リブといった無骨な作りはチャンピオンの名作、リバースウィーブを思わせる。
ただ、身幅もめっちゃ広くてアームも極太だった90年代のモノではなく、程よくゆとりがありながら全体的にはシュッとしている個人的に一番好みな70年代頃のリバースが近い。
袖の溜まり具合や肩の落ち感が野暮ったくなくて、本当に絶妙。
さらに縫製にはフラットシーマ製法を採用。
縫い目に凹凸がないので、肌あたりも良い。
上質な素材を活かすべく考えられた縫製によって、着心地は文句なしに最高だ。
縮みを考慮してやや大きめの仕上がりになっているのも安心できる。
昨今の世界情勢的にMade in U.S.A.というだけでも十分魅力的であるが、このクオリティで長く愛用できることを考えると正直だいぶ安い。
トレンドに左右されることのない普遍的な価値を持ったスウェットは、歳を重ねて白髪が混じるようになっても着続けたいと思える一着である。