日本の気象官署での観測史上最低気温となる-41.0℃の記録を誇る北海道旭川市。
この地でスタートした僕たちが親目線で考える、子どもに着て欲しい最強ダウンジャケット。
子どもはいつだって真っすぐだ。
寒い冬でも元気に遊び、例え身体が冷えてしまってもお構いなし。
全力で遊ぶことこそ、子どもの使命。
でも、親の立場は違う。
北海道の冬は寒く、きちんと防寒しないとあっという間に冷えこんでしまう。
それに、室温は高いからインナーは薄着のことが多い。
だから1枚羽織ればきちんと防寒できるアウターが必要です。
ところが、市場のキッズダウンジャケットは大人用に比べて圧倒的に防寒力が低いものが多い。
コスパを重視して質や機能を削るのではなく、最強のキッズダウンジャケットを作りたい。
子ども用だからという妥協は一切していません。
大人用の最強ダウンジャケットを元に、より子どもが使いやすい様にデザインしました。
冷えたり、寒く感じるのは、身体から放出された熱がどんどん逃げてしまうから。
ところが、ダウンジャケットを着ると身体から放出された熱がダウンの空気層にとどまります。
それは、身体の周りを温かい空気でコーティングしている様なイメージ。
だから、ダウンジャケットを着ると暖かいんです。
この空気のコーティングが多ければ多いほど、防寒力は高くなります。
そのため、よりたくさん空気を蓄えることができるダウン=品質の良いダウンとされています。
そして、この蓄えることができる空気の体積とほぼ同じものを表すのがFP(フィルパワー)。
FPは、羽毛1オンス(28.4g)に一定の過重をかけた時の膨らみ(かさ高性)を表す単位。
つまりFPが大きければ大きいほど、空気をたくさん含むことができるということになります。
もちろん、FPが高くても使われているダウンの量が少ないと意味がありません。
防寒力を語る上でFPとセットなのが、この充填量なのです。
※充填量は中のダウンだけの重量で、製品重量とは全く異なりますのでご注意下さい。
つまり、ダウンウェアの防寒力は、ある程度は数値で比較することができてしまうんです。
一般的には600FP以上が高級ダウンと言われている中で、このキッズ最強ダウンジャケット使っているダウンは、なんと940FP。
老舗シュラフメーカーであるNANGAの数あるシュラフやダウンウェアの中で、NANGA WHITE LABELが史上初めて使用したダウンです。
しかも、ただ940FPという訳ではありません。
940FPの超撥水加工を施したハンガリー産シルバーグースダウンを使用しているんです。
超撥水加工を施したダウンはUDD(ウルトラドライダウン)と呼ばれる特別なもの。
水に濡れると嵩が減り、せっかくの保温効果が減少してしまうというダウンの唯一ともいえる弱点を克服した超機能ダウンです。
充填量は子どもの動きを邪魔せずに防寒力を確保できる68g(130cmサイズ)。
ダウンウェアを作る上でもう1つの欠かせないこと。
それは、寒さの原因となる最も重要な要素の一つ、風と雨雪をいかに防ぐかということ。
どんなに優れたダウンを使用しても表地に防水性が無いと外気で中のダウンが冷やされ、せっかく溜め込んだ暖かい空気が台無しになってしまいます。
それを防ぐために冬のアウトドアで定番として知られているのが、ダウンジャケットの上に防水・透湿素材のシェルを重ねる着方。
防水機能で雨や雪をシャットダウンしながら、透湿機能で汗などの内側の不快な湿気を逃がし、ダウンで溜め込んだ暖かい空気を快適に保つことができます。
そして、このダウンジャケットで使用している表地も防水・透湿素材。
寒冷地や風の強い都内などで、薄いダウンで防寒できない理由の多くは表地にあります。
ちなみに撥水とは水を通さないわけではなく弾くだけで、永久的な物ではありません。
防水とは完全に水を通さない生地のことで、撥水と防水の差には天と地ほどの差があります。
実はアウトドアブランドの極地用ダウンの多くには防水性が無く、防風性、透湿性に優れたウィンドストッパーなどが採用されています。
なぜなら、標高何千m級の高山や氷点下の極地では雨が降らないからです。
私たちがスタートした北海道旭川市の真冬もとても寒くて、-20℃クラスの気温は日常的です。
ところが、高所の山や極地とは違って、日々天候が変わります。
雪から突然みぞれになったり、雪が降る外から暖房で温められた室内へ移動したり、防水性が無いと服の上に積もった雪が解けると生地が濡れてズッシリ重くなってしまいます。
だから、日本の冬の気候、街や日常生活で着るなら防水性は欠かせないと考えています。
さらに、ナンガでは定番の防水透湿素材「オーロラテックス」の中でも最新の「オーロラテックスライト ストレッチ」を採用。
2022年モデルでさらに進化を遂げたこの生地、オーロラテックスよりも高い防水・透湿性を持ちながら、その薄さが半分以下の20D。
さらにトリプルリップストップ構造で引き裂き強度もアップ。
とにかく軽く、柔らかいから羽毛に直接包まれている様な着心地に。
しかも、ストレッチ性まで加わって動きやすさも格段にアップ。
質感もマットで高級感たっぷりなものに仕上がりました。
今、私たちが考えうる最高のダウンに最高の生地。
この組み合わせが生み出す心地よさに、私たち自身も驚かされました。
フロントジッパーは比較的開け閉めしやすいビスロンの止水ジップ。
ジッパーから水が浸入することもありません。
見た目は地味だけどとても大変だったのが肩のパターン(設計)。
製品の構造上どうしても肩の頂点で生地をつなぎ合わせる必要があります。
でもその肩はダウンジャケットを着ているときに最も雨や雪の影響を受け、リュックやショルダーバッグをしょったときに最もストレスがかかるところ。
もし肩の頂点につなぎ目が無く、羽毛による空気層を作ることができたらより暖かく快適な着心地が生まれるのではないだろうか。
世の中にダウンジャケットは無数にあれど、この肩のつなぎ目に着目したものは少ないはず。
これは私たちが研究室やサンプル室ではなく、北海道というフィールドで実際に日常生活の中でダウンジャケットを試しながら改良を重ねた結果だと自負しています。
裏地には10デニールのDWR(耐久性撥水)加工を施したリサイクルナイロンを使用しています。
裏地なのにわざわざDWR加工を施しているのは、汚れを付きにくく、また付いた場合もふき取りやすくするため。
薄手のナイロンを使用しているのは、身体から放出された熱を素早くダウンウェアに取り込むためです。
両サイドのフロントポケットは、ジッパーを使っていません。
フラップに伸縮性のあるパイピングを施し、自然と閉まるデザインに。
子どもは大人と違い、絶対に濡らしたくないものや貴重品をポケットに入れることが少ない。
だからポケットは柔らかく、着心地に影響しないようにこの仕様にしています。
これなら使っても使わなくても大丈夫。
いざという時のハンドウォーマーとしても、子どもが簡単に使うことができます。
細かいですが、お名前ネームにもちょっとした工夫を。
それは全く同じネームを2枚重ねていること。
長く着て欲しいから、できれば弟や妹に引き継いで欲しい。
でも幼稚園や学校ではアウターに名前を書かなければいけない。
そんなシーンを想定して、2人目の名前もキレイに書けるようにしています。
価格のために機能や質を落とすのではなく、本気で作ったキッズ用の最強ダウンジャケット。
子どもたちが全身で冬を満喫できる極上のアウターです。
NANGA WHITE LABELの製品は良質なダウンと国内での製造にこだわっています。
羽毛はヨーロッパ産のダウンを輸入し国内で洗浄、高温・オゾン殺菌処理し細菌の繁殖を防ぐ防菌防臭加工したもののみを厳選し使用。
汚れはもちろんのこと羽毛特有の臭いもほとんどありません。